混成競技のススメ
このHPの趣旨は、「混成競技を広める」ということです。ひとつは高校生の皆さんが「混成って面白そうだな」と思ってくれること、もうひとつは指導者の皆さんが「混成をやらせてみよう」と思ってくれることだと思います。実際に、どこの都道府県でも混成競技に出場する学校というのは限られており、その多くは指導者が混成をやらせるかどうかにかかわると思います。以前は全国高校混成が別の日程で行われていましたが、今は混成競技がインターハイ種目となりました。私達のような混成専門の選手にとっては嬉しいことですが、多くの選手はインターハイ予選で専門種目と混成が重なっていることが多く、指導者のほとんどは専門種目を優先します。このような現状の中、高校陸上部の指導者が、一人でも多くの混成競技者を輩出していただけるように、高校生が混成競技を始める時のタイプについて考えてみました。

◆タイプ別練習計画方法
①ハードルが得意なタイプ
②跳躍種目が得意なタイプ
③400が得意なタイプ
④投擲が得意なタイプ
⑤上記以外

①ハードルができるのは混成選手にとって大きい。技術系の種目であるため、他の種目に比べハードルで記録を伸ばすのには時間がかかる。ハードルができればその分他の種目に時間を掛けることができる。特に高跳びや投擲を中心として練習を行う。
②この中で1番日本記録を出しているタイプ(資料参照)。走ることができる幅跳びの選手は、ハードルもこなせることが多く、投擲の種目を中心に練習することで点数を伸ばすことができる。跳躍種目は記録の差が出やすいため、跳躍出身は混成には有利と言える。
③400が得意だと、走る種目で確実に記録を出すことができるため、安定している。特に最後の1500、800などで逆転の可能性も高くなり、優位に試合を進めることができるタイプ。400H経験者はハードル練習に時間がかからないため、投擲と跳躍だけに絞って練習できる。
④投擲選手は跳躍や1500などに不安な要素が大きいように感じるが、逆に走力のある投擲選手は一番混成に向いているといえる。パワー、瞬発力があるため、ハードルが3歩で走れたり、踏みきり動作ができるよう、技術的な練習に取り組めば、他のタイプに比べても大幅な記録アップが望める。
⑤長距離選手からの転身は少ないが、いないわけではない。走力があれば、跳躍種目、ハードルもクリアできる。また、100・200など短距離選手はハードルや幅跳びなどに対応しやすく、投擲と高跳びを中心に練習すれば記録を伸ばすことができる。

※参考資料
出身種目別の混成競技選手
①ハードル出身タイプ
 松田克彦(日)、生方留美子(日)、伊藤新太郎、征矢範子
②跳躍出身タイプ
 磯貝美奈子(日)、中田有紀(日)、佐藤さよこ(日)、安田地中海(J)、丸小野仁之、
 安井亨(J)、木村香織、平田卓郎
③400出身タイプ
 石沢雅俊、菊川恵子(J)
④投擲出身タイプ
 金子宗弘(日)、平戸安紀子、右代啓介
(日=日本記録保持者・元保持者、J=高校・ジュニア日本記録保持者・元保持者)
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